2024年4月2日デュオリサイタルのお知らせ(レジス・パスキエ&瀬﨑明日香)

2024年2月吉日


デュオリサイタルご案内

瀬﨑 明日香

春を告げる花々の便りが届きます。

厳寒の自然の中から萌え出た若芽の健気さにこちらも大きな力をもらいながら、

今年もまた新たに“この道より我を生かす道なし この道を歩く”の想いです。

東京の桜が満開の頃、パリ国立高等音楽院の恩師であるレジス・パスキエ先生との共演のコンサートを開きます。

京都鴨川沿いの桜が見事な3月末、毎年フランスから先生方をお迎えして開かれる「京都フランス音楽アカデミー」、私は中学生の頃から参加していました。

将来の留学先をパリに決めたのは先生との出会いがあったからこその事でした。一音聴いたらもうその音の虜になってしまうほどのパスキエ先生の深い音色は当時衝撃的なものでした。音楽一家に育たれた先生からは音楽、とりわけヴァイオリンに対する深い愛情がいつも感じられ、ヨーロッパの伝統を受け継ぎ、次世代へ伝承していかれる先生の姿を目の当たりにして溢れる感動で心動かされた日々が忘れられません。留学中、ブルゴーニュ音楽祭ではバッハのドッペルコンチェルトを先生と弾かせていただいたことなど私の演奏の大きな礎になっています。

 プログラムは先生からヴィオラも弾いてくださるとのご提案で、モーツァルトのヴァイオリン&ヴィオラのデュオ、ヴァイオリン2本の組み合わせで、ルクレールのソナタ、ヴィニアフスキのエチュードカプリス、さらにヴァイオリンデュオといえばこの作品、ウクライナ出身のプロコフィエフのソナタを演奏させていただきます。フランコ=ベルギー派の教育として師弟一緒に弾きながら学ぶスタイルで多くの作品が書かれています。なかなかじっくりと弦楽器のデュオの世界を堪能する機会は少ないのではないでしょうか。皆様、是非お聴きいただけましたら幸せに思います。