2026年3月23日(月)デュオリサイタルのお知らせ~巨匠レジス・パスキエ80歳記念~

2026年 睦月 瀬﨑明日香

 私がパスキエ先生に師事したいと思った強烈なきっかけ、それは高校一年に受講した京都フランス音楽アカデミーでの出逢いでした。これぞ真の演奏家に違いない。解き放つオーラ、一音聴いただけで感じたその芳醇な香り、たちまち虜になりました。
 
 さらには、フランスで聴くことが出来た演奏の中では、カザルス音楽祭でのピアノの巨匠ジャン・クロード・ペヌティエとのラヴェルのソナタでした。教会の響きの中で2楽章のブルースの闊達さとあったら、音が生きている!と感じながら釘付けになった瞬間でした。
そして、ベルクのコンチェルト。ソリストとしての先生の演奏を多く聴きましたが、それはいつもヴェールに包まれたような太く長いフレーズを捉える音楽であり、唯一無二の個性と経験から生み出された美の結晶が詰まったものでした。ヨーロッパ音楽の継承者として、研究し尽くされ、また凝縮された表現であると心に深く感じて鳥肌が立ったものでした。

 それから月日が経ち、コロナ明けに京都の講師陣によるガラコンサートで聴いた室内楽で改めて、先生の艶やかな音色と音楽観の幅広さに圧倒され胸が熱くなりました。音楽家として、進化し続ける御姿、心身共に細心の注意を払いながら音楽への闘志を燃やされる歳の重ね方に、パスキエ先生の元へ留学できた幸せを深く感じています。

 この度三度目となるパスキエ先生との共演には、新たに大きな編成でのフランコ=ベルギー派を代表する室内楽曲の大作、ショーソンのコンセールを軸にフランス音楽を中心に組んだスペシャルプログラム、是非お聴きください。